株式投資についての考察②(バリューギャップ・需給・カタリスト編)

株式投資に考えについては、以前記した「投資方法と、それについての考察」から大筋は変わっていないが、上場企業の株主として上場株を扱う立場にいた経験や、多くの上場企業経営者と仕事で接していた中で、分かってきたことを整理しておきたい。

バリューギャップは企業を見る目から生じる

前述のとおり、市場はある程度効率的に出来ているので、一般的な開示情報を分析するだけでは超過リターンを得ることは難しいと考えている。

従って、企業の本来価値と市場価格のギャップ(=バリューギャップ)は、一般的な開示情報に加えて、経営者や企業の各種施策や発言からにじみ出てくる企業文化や風土、経営者や社員の能力・士気、経営方針などを把握していくことで見つかるものである。バリューギャップは、一般投資家よりも、自分の方が企業を見る目があることに起因するもの。バリューギャップは「他人には見えないが、自分に見えるもの」となる。

バリューギャップだけじゃなく需給も大事

バリューギャップの把握はとても重要だが、需給、特に現株主の売却方針の把握は極めて重要。短期的な株価の変化要因は、割安度よりも需給の影響の方が大きい。理想を言えば、割安度と需給の両面で良い見て銘柄への投資を行っていきたい。

需給と投資家心理

需給については、板、分足、日足、週足、月足、大量保有報告書、信用残高の増減を分析することが重要。どういう属性の投資家がどう買っているか売っているのか、彼らの投資家心理を把握していく。特にエントリー時に、投資対象物に対する市場関係者の評価・期待を確認し、これがどう変わっていくか仮説を立てることが大事。例えば、2012年末の時点で日本株は悲観論が大部分を占めていた。それが2013年春になると一変した。この雰囲気・期待の一変をいつ時も忘れてはならない。

難しいのは投資家の心理が行動を生み、その行動が他人の心理に影響を与えていくことだ。上げている株は上がりやすく、下げている株は下がりやすい(ソロスの再起性に近い考え方)。逆に言うと、大きな利益を上げるためには、この投資家心理を読んで先手を打っていく必要がある。

バリューギャップ解消のカタリスト

バリューギャップの解消は何かのきっかけ(=カタリスト)があって初めて実現する。ギャップが存在する理由と同時に、ギャップを解消するカタリストについての仮説をたてることがとても大切。

ギャップがありやがてそれが解消されるということは、まだ多くの投資家が気が付いていない成長力なりがその銘柄にあり、何らかのきっかけでそれが明るみになり、新規の投資家を呼び込んでくるということ。

きっかけとなりそうなものには、上方修正、新高値、右肩上がりのチャート、次号の四季報での取り扱われ方、増配、将来の好業績を想像させるようなイベント創発などが考えられる。理想は、カタリストが出て、増益トレンドかつ株価が上昇トレンドに変化しつつある銘柄にエントリーすることだ。

謙虚さと確信を両立していく必要がある

自分が「他人が気づいていない」と思っている部分が、どの程度残っているのか、本当にそんなものがあるのかを、常に気をかけておく必要がある。他人には見えないが自分には見える、という話は一歩間違えればただの勘違いで終わる。

また、自身の判断能力には限界があること、自分自身が期待を織り込んでいることを自覚し、追加情報を謙虚に取り込んでいくことも重要。人は自分に都合の良い情報だけを認識するように出来ている。

日本株アゲイン

久しぶりに投資の話。

日本株を買い始めている。4年ぶり。ここ数年は、運用対象を分散し、グローバルにパッシブ運用していた。このタイミングで日本株に注力。リスクを取ってみる。

TOPIX 月足 10年チャート 20120310TOPIX

なぜ、このタイミングなのか?

・最近の金融株の上昇が2003年・2004年の相場を思い起こさせる。
・高配当利回りで高成長している企業などがごろごろあり、ファンダメンタルズで割安株が多い。
・チャートで底を打った感のある銘柄が多い。トレンド反転の兆しを感じる。
・日本悲観論が蔓延しつくした。
・周りに株式投資をしている人が少ない。
・これから、投資家マインドの大幅な改善が望めると考える。

どんな銘柄を買う?

・好業績、高配当利回り銘柄中心。4~5銘柄。上方修正を繰り返している会社の株を安く買う。トレンドフォロー。投資についての考え方は6年前と全く変わっていない。(参照:「投資方法と、それについての考察」)
・銘柄はハイパフォーマンスブロガーからパクる。はじめは楽をする。
・まだ調べきれてないのが、①信用倍率、②各投資家の動向。

売る/EXITタイミングのルール

・持ち値より20%下がったら損切り。
・TOPIX、保有株の株価が2倍になったら利確。
・大学生や主婦などの投資家ビギナーが儲かり出したら、1年以内に売る。
・上方修正に反応しなくなったら。

歴史的高値


日銀の追加利上げが発表され、日経平均・TOPIXともにぶっ飛びました。ともに大きな節目を抜けてます。しかもTOPIXにいたっては15年3ヶ月ぶりの高値だそうです。登録銘柄の入れ替えを行った日経平均では分かりづらいのですが、TOPIXを見れば、今の水準が歴史的に見ても相当な高値であることが分かります。記念にTOPIXの10年チャートを載せておきます。

TOPIX 月足 10年チャート 20070222TOPIX

内需低迷、個人所得低迷、M&A、外資動向などを考慮して東証1部の優良銘柄を中心としたポートフォリオ作りを心がけようと思います。ぐっちーさんがおっしゃているようにアメリカでは「金持ちは順調に消費を続け、株式投資を続け、当然住宅投資も続けますが、一方で貧乏人はどんどん破綻する」という現象が未だに進んでいるそうです(参照)。日本もこれに追従すると考えられるので、投資戦略についても「金持ちに乗っかっていく戦略」がもっとも有効であるような気がします。だってアメリカでは「全所得層の上位5%が全米消費の90%を占める」という話ですからね。このことは常に頭に入れとこうと思います。

現在のポートフォリオ

卒論が終わり、バタバタしてます。
読書も出来ずにいるし、更新が滞りそう。

そうそう昨日、麻雀をしていたら「マネ役満」なるものを振ってしまいました。
今まで聞いたこともない役満です。まさに人生の恥。

それと、久しぶりに現在のMyポートフォリオについて簡単に書いておきます。
ちょっと前まで主力だったイマジニア(4644)と村田製作所(6981)は売ってしまい、現在の主力は紀文フードケミファ(4065)と和田興産(8931)となっています。細かいところだとインテリジェントウェイブ(4847)を持っています。損切りしたのは、シンプレクス・テクノロジー(4340)とMCJ(6670)。虎視眈々と買いのタイミングを狙っているのは、富士フイルムHD(4901)と藤田観光(9722)と一度売却した村田製作所(6981)あたり。それと、アプレシオ(2460)なんかも博打的観点で着目してます。

やっぱり今年序盤は、円安のせいか外需に依存している銘柄の方が強かったようです。一方で、内需関連の銘柄、特に小売などは例え業績が良くても割安に放置されている感じがします。そういった相場を眺めていると、「日本は死んだ。しかし、グローバルに活躍している日本企業を死なせるには惜しい」と、世界が僕たちに語りかけているような気さえしてきます。ハンズマン(7636)なんかも上方修正してあの株価というのも少し情けない。というか投資家の関心が無さ過ぎるせいか、それらのセクターは出来高も少ない気がします。けど、こういったときにそれらの銘柄の下調べをしておくことが大事だと思うので、これから少しづつ不人気セクターの調査をしていこうと思います。個人的に注目しているのはリラクゼーションおよび岩盤浴・溶岩浴関連の銘柄。

最後に、大まかな展望について。2月も基調は強いのかもしれませんが、裁定残が積み上がっていること、信用買残も増えていること、日興コーディアルの上場廃止、といったことを気にしている個人投資家のみなさんが多いようなので出来高が細るようですと調整が入るかもしれないと思っています。特に信用買残が多い銘柄なんかは注意が必要。ワイエイシイ(6298)なんて理不尽に下がりすぎです。誰かが狙って、個人が抱える信用買残を崩そうとしたとしか思えない。・・・なので1月のように押し目買いを拾っていくという戦略ではなく、慎重に売りポジションを増やしてくといった感じでいこうと考えています。


Night_in_NY
FX7

現在のポートフォリオ


ひさしぶりに株の話題。

新興市場が大暴落しています。
ホントに悲惨な状況です・・・

今日は下に指しておいた指値が約定していました。こんなに買いに偏ったPFはひさしぶりです。今年一番の大勝負なんですがどうなることやら・・・。
以下、現在のPFになります。

ジャストプランニング(4287) 126,000円×3株
イマジニア(4644)         1,180円×400株
ジェイアイエヌ(3046)       1,600円×1000株
だいこう証券ビジネス(8692)  1,450円×200株

追記
JPとジェイアイエヌに関してはうまく利食い出来ました。イマジニアとだいこう証券はもう少し持っててみようかなって感じです。

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    masato

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    • 「無知による機会損失は計り知れない。」

      機会損失とは、仮にある行動を取っていたら生まれたであろう利益を享受できない損失のことを言う。

      自分だけに与えられた、自分でしか歩めない道を歩んでいきたいと思う。
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