本間宗久翁秘録
![]() | マンガ 相場の神様 本間宗久翁秘録―酒田罫線法の源流 林 輝太郎 森生 文乃 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「相場」について学んでみたかったので、読んでみました。本書は、酒田罫線法の生みの親と称されている本田宗久翁の相場に対する考えを『本間宗久翁秘録』全157章から読み取ろうとしたものです。
『本間宗久翁秘録』には現代語訳がつけられているのですが、それでも理解するのが難しかったです。(一つ一つの章に対して、要点をマンガにしてまとめてくれていたので助かりました。)本書は、本間宗久がどのような考えで相場に挑んでいたのか、ということが中心的に書かれています。成功する相場師に共通する心得は今も昔も変わらないんだな、と思いました。
本間宗久は相場を統計的に分析し研究して、そこに法則性を見出しています。それが原点になり酒田罫線法が生まれたそうです。相場の法則性は、ランダムウォーク理論の反対に位置するものですから、一般的には受け入れがたいものでしょう。しかし、本書を読めば一概にそれを否定することは出来ないということが分かると思います。個人的には、相場をつくるのも人間なのだから、人間の本質が変わらない限り、相場に法則性はあると思っています。
本間宗久の教えは「仁・勇・智」の3つに集約されるといいます。
1.機を待つに即ち「仁」
2.気に乗ずるに即ち「勇」
3.気に転ずるに即ち「智」
本間宗久は自分の研究から生み出した投資法と、「仁・勇・智」の相場禅を持って、相場に挑んでいたということです。
本書の最後に「自分で決めたルールを大切にしなさい」という節があります。ファンダメンタルズ投資にしろチャート分析にしろ、どんな投資方法であっても、それをきちんとした根拠の元に確立して守り続けること、これが何よりも大切なんだということを再認識しました。