カラマーゾフの兄弟1
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世界最高の小説と評され、東大教師がすすめる100冊の本の中で堂々の第1位にもなっている本書を読んでいます。とりあえず光文社古典新訳で第1巻を読了。
「イワン、答えてくれ。神さまはいるのかいないのか?ちゃんと答えろよ、まじめに答えろよ!」
神は存在するのかしないのか。もし存在するとするならば、神はわれわれに何をもたらしたのか―。この壮大な問いが、この小説の一つのテーマになっている。(もちろん本書の魅力はこれだけではない。)
ゆくゆく考えてみると、たしかに「イエス・キリスト」は偉大な人物なのだけれど、「キリスト教」がわれわれにもたらした影響というものは全て"善"または"良"なものではなかったと思う。キリストは偉大な思想と理想をぼくらに教えてくれた。そして、多くの人を救ってきた。しかし、その一方で閉鎖された思想は外の世界との軋轢や摩擦を生み、それが多くの人を不幸にしてきたという事実もある。
ジョン・レノンが『イマジン』で歌ったような無宗教的な考えに共感をしているぼく個人の考えだけど、将来的には、多くの人が宗教がもたらす悪い面の呪縛から解放されるような世の中になってほしいなと思う。