中国の歴史第11巻 巨龍の胎動

4062740613第11巻 巨龍の胎動(毛沢東VS小平) (中国の歴史 全12巻)
天児 慧
講談社 2004-11-10

本書は第二次世界大戦以降、激動の時代をかけぬけた中国の近代史を、中国革命最大の功労者でありかつ建国の父である毛沢東と、中国近代化の総設計師である小平という2人の天才にフォーカスをあてながら解説した一冊。

中国人民は立ち上がった。 ・・・我が民族は二度と人に辱めを受けるような民族にはならない 
(1949年10月1日 毛沢東@北京天安門)

上記の発言は、1949年10月1日に、毛沢東が北京天安門の壇上で行った中華人民共和国設立宣言の演説である。この文言にあるような革命家の精神は今もなお受け継がれていて、それが中国人の異様なまでの愛国心に繋がっている。

愛国心と誇りを胸に、中国は世界一の大国へ成るべくして成る。高い理想を掲げること、それに向かって不断の努力をすること、目標に向かって突き進む強い精神、自己の利益をはっきり主張することなど、今の日本が中国から学ぶべきことは物凄く多い。

1960年以降の中国の政策を振り返ってみると、社会主義という理念を追求した毛沢東と現実を直視し実利を追求した小平という対極的な2人の思想が浮き彫りになってくる。大躍進政策や文化大革命など過激な社会主義政策を推し進めたカリスマ毛沢東が中国の発展を何十年も遅らせ、その一方で、経済の改革開放を推し進めた小平が現在急成長を遂げている近代化した中国の基礎を築いたと理解できる。この結果から見れば、伝統的な計画経済であるマルクス経済学は失墜したといっても過言ではない。

大きな光と影を抱えながら巨龍は胎動を続ける。今後も中国の一挙手一投足から目が離せない。

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