ハードワークとサービスの本質的価値の徹底追求のススメ『Yコンビネーター』
![]() | Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール ランダル・ストロス 滑川海彦 日経BP社 2013-04-25 |
スタートアップが集積していない場所にいることはスタートアップにとって害になる。正確な理由は分からないが、いろいろな間接的な証拠からそれは言える。何百もの小さい要因が重なっているのかもしれない。しかしともあれ何か原因があるのだ。
スタートアップの創業者、すくなくともYCが求めているようなハッカーの創業者は13歳ごろからプログラミングを始めている必要がある。問題を解決したいというならそのころから挑戦していないとダメだ。
スタートアップの世界の部外者はベンチャーキャピタルと聞くと高いリスクをものともしない冒険的な投資家を想像するかもしれない。しかし起業家の目にはベンチャーキャピタリストたちは徹底的にリスクを嫌う人種と映っている。
常に成長率に目を光らせ、なんとしても設定した目標成長率を達成しなければならない。ゲームだと思え。どうしても目標を達成しようと努力しているうちに何をしなければいけないのかが自然と分かってくる。集中が答えを与えてくれる。成長率は羅針盤だ。
YCをはじめたとき、グレアムは「創業者がひとりだけのスタートアップには出資しない」とルールを決めた。多くの成功企業が当初ひとりではなくふたりで創業されているからだ。グレアムが単独の創業者に出資したくない理由はほかにもある。共同創業者がいないという事実そのものが、友人たちに信頼を得られなかった証拠である、というのが彼の考えだ。また、一緒にブレーンストーミングをして、愚かな決断をやめさせ、うまくいかないときには元気づけてくれる仲間が必要だ。
運命を信じることだ。VCによって評価が分かれるんは、予言不可能なものが原因だ。分かって欲しいのは、きみたちを好きになるVCもあれば、そうでないVCもいて、君たちに言う理由なんてどうでもいいってこと。やつらと喧嘩しようなどと思わないこと。VCは色々といちゃもんをつけてくるかもしれないが、「それは違うんです!」などと答えてはいけない。連中が本当に言いたいのは「きみたちの見かけが気に入らない!」ということだからだ。だから大事なのは『答えは聞け、理由は聞くな』だ。