スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

グローバリゼーションとは何か

グローバリゼーションとは何か―液状化する世界を読み解くグローバリゼーションとは何か―液状化する世界を読み解く
伊豫谷 登士翁


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

現代のキーワードである「グローバリゼーション」を多角的な視点で解説した本です。中身はとても難しかったですが、勉強になりました。

グローバリゼーションとは、政治・経済・社会活動の連鎖が、世界規模になり、諸々の国家や社会の内部と相互間で、相互浸透の深化と多様化が生起し、国家の境界そのものが曖昧となり、国家の枠を越えた現象が様々に進行する過程のことである。(参照)

この言葉が生まれた背景には、メディア・IT・輸送技術の急発や達規制緩やにより地球上の時間と空間が著しく圧縮されたことがあげられます。これは、社会主義体制や冷戦体制の崩壊、市場経済の拡大、多国籍企業や国際資本の活発化につながりました。

現在、グローバリゼーションに関して、2つの考えが対立しています。それは

「民営化や規制緩和を積極的に推進する国家官僚、IMF、世界銀行、世界企業の経営者は、ごく限られた英米の大学出身者であり、価値観や生活様式を共有している。グローバリゼーションは、彼らのような経済発展を先に成し遂げた者に、世界的権力がさらに集中していくシステムである。」という反対派の考えと、

「グローバリゼーションによって、世界は目覚しい発展を成し遂げてきた。さらなる世界的発展のためにも、生産手段・サービス・資本・労働力などを世界的に統合し展開していくことが重要である。」という肯定派の考えです。

本書で著者は中立的な立場をとって見解を述べています。確かに、グローバリゼーションによって、世界が急速に発展したことは間違いないですし、しかし、それが貧富の差拡大や環境問題、テロなどを引き起こしている要因でもあることも間違いないと思います。要するに、反対派の意見も肯定派の意見もどちらも正しい。このあたりは、物凄く考えさせられました。

経済的に成功している人や企業ってのはそれなりに知識があり知恵があって、そして厳しい競争の中で勝って成功しているのであって、こういった人達がいるから経済や国や企業は発展します。過度に自由競争を制限すれば、活力を失い経済の発展は鈍ってしまいます。

現代社会において、英米の有名大学で学んだ人の企業が金持ちになる。すると、その企業は結果的にその国を豊かにする。そして、その豊かな国に生まれた人達ってのは、有名大学に行ける。先進国はこういった好循環にあります。逆に、最貧国の人達は、大学に行って学ぶことも出来ない。どのような仕組みでお金が集まるのか、どうやったら稼げるのかを知ることが出来ない。結果的に、先進国のカモみたいな存在になってしまう。最貧国に住んでる人のほとんどがそのことも知らないのかもしれない。というか、日々生きるので瀬一杯でそんなこと考える余裕なんてないのかもしれない。

富が富を生み、貧困が貧困を生むという格差の再生産は大きな問題だと思います。

私が最近気に入っている「無知による機会損失は計り知れない。」という言葉は、この話にも当てはまります。フィナンシャルリテラシーの格差が、ゆくゆく回りまわって貧富の格差につながってしまうんだと思います。先進国がやらなければならないことは、経済や資本の援助ではなく、最貧国の子供達に「学べる場所と環境」を提供してあげることじゃないかと思いました。

ようするに重要なことは、教育の不平等が原因で途上国や最貧国に「機会(チャンス)」が与えられていないことだと思います。ただ、これもIT技術の発展などによって序々に埋まっていくでしょう。また、グローバリゼーションが進めべ、賃金が低い国への企業進出が進み、それがやがてはその国の所得を上昇させると思うので、私は、どちらかというと肯定派ですね。ただ、ミッキーマウスやハリウッド映画じゃないけど、文化の面まで西洋の文化が世界を席巻してしまうのはどうかなと。

難しい本でしたが、色々考えさせられました。上に書いたようなことは本書において表面的な部分にすぎず、実際にはかない濃い話が展開されていました。所得の格差の話などは日本の現状ともシンクロするところがあって参考になりました。

本書を読みながら、ふと以前にinatoraさんがおっしゃっていた以下の言葉を思い出しました。

「経済学的合理性を持つことは投資やビジネスで成功するためには不可欠な要素の一つかも知れないが、それが過度になりすぎると今後は社会的合理性を損なうために思わぬ損失を被る可能性がある。」<




関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリー
未分類 (196)
  • 読書 (438)
  • 投資 (27)
  • 写真 (132)
  • TED (7)
  • プロフィール

    masato

    • Author:masato
    • 「無知による機会損失は計り知れない。」

      機会損失とは、仮にある行動を取っていたら生まれたであろう利益を享受できない損失のことを言う。

      自分だけに与えられた、自分でしか歩めない道を歩んでいきたいと思う。
    最近の記事
    月別アーカイブ
    ブログ内検索
    RSSフィード
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。