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下流社会

下流社会 新たな階層集団の出現下流社会 新たな階層集団の出現
三浦 展


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話の大筋は分かりやすい。「日本国内で所得の格差が開きつつある。そして、もっとも深刻なのは、低所得者の意識が低く、希望の格差まで開いてしまっている。」といったところだろうか。

ベストセラーになったようですが、出版のタイミングが良かったことが売れた原因だと思います。著者が作った「下流社会」という言葉は昨年の流行語となりました。こういった考えが流行した背景には、小泉政権による競争社会を推し進めるようとする姿勢に対して、格差拡大を懸念した世論があるでしょう。

著書はマーケティングの専門家ということですが、私は読んでいて物凄く違和感がありました。まず、本書には数々の分析結果、調査結果などの表や数字が出てきて、著者の主張に真実味をもたらしています。しかし、読み進めて行くうちに「単なる数字合わせ」じゃないの?と思うような点がちらほら。結論が先に決まっていて、それに適合するデータを採掘してるだけではないのでしょうか。

他にも違和感はあります。本書では「階層格差」がキーワードになっていて、度々登場してくるんですが、若者のやる気や学力を「親の階層」と結びつけている点はおかしいと思います。「親の階層」じゃなくて「親の育て方」の方が現実的ではないでしょうか。

それと、自分らしい生き方をしようとするのに問題があると論じているくだりですが、「自分らしさ思考的な回答には非正規職員が多い。他方、目標を持って計画的に生きたい人は、正規職員が多い。」とあります。「目標を持って計画的に生きたい」には自分らしさは含まれてないのか?他の人と違うことをするだけが自分らしさなのか?そもそも自分らしさって何ですか。

国が豊かになるにつれて、ある程度、国民の意識に格差が出来るのは仕方の無いことだと思う。だって、戦後、日本人は豊かに暮らしたいがために必死で働き、そしてその個人個人の意識の高さ(中流意識)が高度経済成長を生んだんでしょ。ってことは、その頃と比べて断然に豊かになった今日において、「より豊かになりたい」と思う人が減るのは仕方がないんではないでしょうか。人の価値観の幅が広がったということだと思います。

小泉政権のもとで改革が進む結果、格差のある社会が生まれつつあるという懸念が広がっています。しかし、私は「努力をした人、起業した人、チャレンジした人が報われる社会」になって欲しいなと思っています。そして、本書で問題になっている希望の格差を埋めるには、「チャンスを多く与えられる機会均等の社会」の実現が不可欠じゃないでしょうか。誰もがチャレンジすれば報われる可能性があり、たとえ、一度失敗してももう一度チャレンジ出来るような社会が理想です。

そういった社会のもとで、国民の価値観が多様化し、金持ちになることが豊かなことだと思う人がいてもよし、好きなことをやることが豊かなことだと思う人がいてもよし、となることが、本当の意味で豊かな国につながっていくんではないでしょうか。






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>「努力をした人、起業した人、チャレンジした人が報われる社会」になって欲しい

同感です、masatoさん。
この本、気になっていましたが、読んだつもりになりました(笑)ありがとうございます。

>気になっていましたが、読んだつもりになりました
そんなに面白い本じゃないので、そんくらいでいいと思いますw
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