TVメディアの興亡

TVメディアの興亡―デジタル革命と多チャンネル時代TVメディアの興亡―デジタル革命と多チャンネル時代
辛坊 治郎


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

最近騒がれるようになった"デジタル放送"だの"ワンセグ放送"だのに興味を持ったので読んでみました。

本書の前半はアメリカのTV業界の変動の歴史を通信網と絡めてかなり詳しく説明されています。それに対して後半は、今後のTVメディアがどうなっていくのかをデジタル放送と絡めて説明されています。

その中で、分かったことが2つあります。

1つ目が、デジタル放送への移行は、私達が認識しているより大きな変革をメディア業界にもたらすということです。2つ目が、その変革は多くのビジネスチャンスを創出するが、既存のメディアにとってはマイナスに働く可能性が高いということです。

テレビがデジタル化されるということは、本書によると「単に映像が美しくなるとか移動する車内でもテレビがくっきり見えるなどという問題ではない。その本当の意味はケーブルなどのインフラ設備なしに大量のビットを移送する新たな手段が生まれるということ」だそうです。

しかし、今の放送業界のあり方から考えると、テレビの多チャンネル化がイギリスやアメリカのように急激に進むことはまずないと著者は言っています。たぶん、テレビという一つの出口をめぐる争いはこれから始まるんだと思います。

放送免許に守られ、最後の護送船団方式と言われている放送業界には、今まで競争というものは存在しませんでした。視聴率競争と言っても身内だけでやってる形だけの競争であって、放送業界の会社が競争に敗れて倒産したり経営難に陥ったことなんて見たことありません。給料水準も他業種に比べて破格だと思います。

政府の規制緩和路線とデジタル化が相まって影響を与えれば、その放送業界に市場経済の仕組みが取り入れられることになります。すると、TVメディアへの新規参入が健全な競争を生むことになり、それがやがて国民の利益になっていくんだと思います。

以前、NEWS23で筑紫さんは「そのようなことが起こってしまってはジャーナリズムはどうなるんだ」と言っていましたが、情報の良し悪しは、情報の受け手が選ぶのが正常な状態だと思います。既存の数少ないメディアが「私達がジャーナリズムだ」みたいに自分達だけを正当化しているのはどう考えてもおかしい。

そういった点で、そこに風穴を空けようとしたホリエモンは一つ評価出来るのかなぁと思います。しかし、例の粉飾事件で、既得権(既存のメディア)が守られるような風潮になってしまったのが残念でしょうがない。いつか、IT企業のメディア買収未遂の件は予兆にしか過ぎなかった、ということが分かる時代が来るのではないかと思いました。

関連記事

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

特別な空間

先週のNちゃん。結局妊娠していませんでした。ただ教師の立場上、不純な性行為は厳しく注意しておきました。嫉妬心も感情に入れてw

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリー
未分類 (196)
  • 読書 (438)
  • 投資 (27)
  • 写真 (132)
  • TED (7)
  • プロフィール

    masato

    • Author:masato
    • 「無知による機会損失は計り知れない。」

      機会損失とは、仮にある行動を取っていたら生まれたであろう利益を享受できない損失のことを言う。

      自分だけに与えられた、自分でしか歩めない道を歩んでいきたいと思う。
    最近の記事
    月別アーカイブ
    ブログ内検索
    RSSフィード