限りなく透明に近いブルー

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村上 龍


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静かな作品だな。

これが読後の率直な感想です。読んでいる最中、まるで誰かに両耳を塞がれているかのような感覚だった。なんだこの作品は?ホントに凄い・・・。

アメリカ軍基地のある福生に住むリュウという主人公とその取り巻きが織り成す日常の話し。そこでは暴行・ドラック・乱交などが当然のことのように繰り返される。(あらすじはこんな感じでストーリー性もへったくれもないのが特徴)

現実と幻想、真実と虚、何もかも区別がつかなくなる。頭ん中をグニャグニャかき混ぜられたみたいな感覚に陥った。

印象に残ったのはリリーという女性がリュウにこう言った場面です。

「リュウ、あなた変な人よ、可哀想な人だわ、目を閉じても浮かんでくるいろんな事を見ようってしてるんじゃないの?」

「リュウ、ねえ、赤ちゃんみたいに物を見ちゃだめよ」

20歳そこらで福生に住む主人公のリュウ。実際に村上龍も20歳そこらで福生に移り住んでいる。小説の主人公と小説の著者はどことなく重なり合う。

上のリリーの言葉は村上龍本人に言っている言葉のような気がしてならない。それも逆説的に。

この小説が芥川賞を受賞したときに「文学的事件を通り越して、社会的事件になった」という。何となく分かる気がした。こういう人が"天才"っていうのかとしみじみ思った。

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テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

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昨日はコメントありがとう!
ホント奇遇だね。俺は一ヶ月くらい前に読んだんだけど、コレで村上龍に完全にハマッた。
なんかメチャクチャなんだけど、読んでるとすごく落ち着くんだよね。
本当は小説なんて読むのめんどくさいから嫌いだったんだけど、完全に村上龍にどっぷり浸かってます。

>読んでいる最中、まるで誰かに両耳を塞がれているかのような感覚だった。なんだこの作品は?

コレすごくよくわかる!!

俺も、これ読んだ。昔だけど。
村上龍あまり好きじゃないけど
これだけはよかった。
タイトルそのものが作品だった。

>さふ
結構古い作品なのに、同じタイミングで読んでたってびっくりだよ。ホントに。
俺も村上龍にハマりそうです♪

>タガミ
ひさしぶり♪
「題名そのものが作品」って確かに。タガミって小説とか読んでたんだね。知らなかった。
なんかおススメの本あったら教えてください。

久しぶり!!俺が読んでるのなんて君はとっくに読んでる可能性があるけど。
でも、好きなのは森村誠一「人間の証明」
メジャーだけど大地の子。垣根なんとかさん「ワイルドソウル」五木寛之「青春の門」とか。古いのばっかだけど。

へー、結構古いのまで読むんだね。じゃあ今度、「人間の証明」から読んでみるわ。サンクス♪
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