グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)
佐々木 俊尚


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以前読んだ『ウェブ進化論』と比較されることが多い本書を読んでみました。

本書の主旨は「グーグルがもたらす未来は決してバラ色一色の輝かしい未来というわけではなく、大きな危険性もふくんでいる」ということです。本書はまず前半でグーグルの新サービスがもたらしたバラ色の部分を説明し、後半でそのバラに付属しているトゲの部分を説明するという流れになっています。

そういった意味では『ウェブ進化論』がグーグルに対してほぼ一貫して好意的に書かれているのに対し、本書はグーグルの存在の負の面についてもきちんと書かれているのでバランスが取れてるなって気がしました。

その負の面についてまとめると以下のような内容。

グーグルは世界の全てのデータをオーガナイズするという目標がある。これを達成するにはまだ300年かかる。しかし、2009年にはおそらく人類の知と呼ばれるような分野のデータはすべて検索可能になっているという。

そういったグーグルの戦略に対して、最近、「インターネットの本質はデータベースじゃないか」といった意見が出てきている。この点に関して言えば間違いなくグーグルがもっともデータを保有している企業である。別の言い方をすればグーグルは一つの私企業という枠を超えて巨大な権力を持っていることになるのだ。

以上のようなことを踏まえて、「自ら新しい秩序をネット上にもたらしたグーグルはすべてを司る司祭になってしまうのではないか」と著者は僕たちに忠告しています。

そんな著者の以下の言葉が印象に残りました。

司祭グーグルが人々の人間関係から情報の流通まですべてを取り仕切り、(中略)人々は気づかないうちに、グーグルの支配するある種の宗教的な空間へと取り込まれていくのだ。

ちょっと大げさな感じもしますが、僕らが抱える漠然としたグーグルに対する恐怖感というものをうまく説明しているところなんかは大変面白かったです。

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>これを達成するにはまだ300年かかる。しかし、2009年にはおそらく人類の知と呼ばれるような分野のデータはすべて検索可能になっているという。

個人的には、2009年にそうなったときにはそれをまとめてるのはGoogleじゃないかなと思う。
Google単体では300年かかるとしても、最近様々な会社買収してサービス増やしているとこを見ると、色々な分野のデータ集めに見えるんだけど…。


>司祭グーグルが人々の人間関係から情報の流通まですべてを取り仕切り

Googleのサービス使いまくってるユーザーから言わせてもらうと、可能性十分w
カレンダー・検索履歴・メールをはじめパーソナライズドページとか、やろうと思えばかなりの量のプライベートな情報も集められるよ。

>乃司へ

>Googleのサービス使いまくってるユーザー

乃司もやっぱりそうか。俺もかなりGoogleにはお世話になってるよ。特にGmailとGooglenotebookなんかはマジで便利だね。GoogleマップといいAjaxがこんなに使いやすいとは・・・。ネットワークに繋がってれば場所を選ばないってのは画期的なサービスだよね。

その流れで言うなら、将来的にはハードディスクのないPCとかも出てくるんじゃないかって妄想してしまったよwグーグルが20Gくらいのオンラインストレージを無料でサービスしたりしてさ。

>プライベートな情報
この辺はかなりこれからも議論されていくんだろうね。本書でも指摘されてたけどグーグルはもう既に一私企業の枠を超えてるからね。恐い恐いwこんなやり取りをしている間もグーグルは僕らを監視してるんだろうなぁ~(><)

「カーニバル化する社会」って本読んでみそ。(もう、読んでたらすんまそん)
なんか、このブログを見て思い出した本だ。

>keizouへ

『カーニヴァル化する社会』(鈴木謙介)か。読んだ事ない。面白そうだから読んでみるわ。

あとそうそう最近はこのブログにはまってる。

歌田明弘の『地球村の事件簿』
http://blog.a-utada.com/chikyu/

週刊アスキーで『仮想報道』っていうコラムを書いている人のブログなんだけどかなり面白い。特に最近の雇用問題の話なんかは逸品だと思う。

また何か面白い本あったら教えてちょ。それと飲みにでも行きましょw
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