その数学が戦略を決める

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イアン・エアーズ 山形 浩生
文藝春秋 2007-11-29

本書の主題は、大量データ解析の結果が専門家の経験に基づく判断よりも正確な場合が多いというもの。そのように事実を計算から導き出すことを「絶対計算」と呼ぶ。(『ヤバい経済学』と目指している方向性は一緒)

データマイニングや無作為抽出、回帰分析といった手法自体は以前から存在した。しかし、周辺の条件が整ってきたことで、最近になって絶対計算が流行するようになった。それはコンピュータ(特に記憶容量の)進歩や、ネットによるデータ収集の容易化、データ売買の一般化、データベースを統合するマッシュアップなどの技術が飛躍的に進歩しているからだ。今では、大企業のエンジニアでなくても、大規模なデータを分析・利用することができる。

大量データ解析は今日、至るところで利用されている。Googleは4月18日、無料のウェブサイトテストツール「Google Website Optimizer」を一般公開した。このツールは、見出しや画像などのセクションをあらかじめ用意しておくだけでさまざまなパターンの組み合わせテストを行い、どのパターンがよりコンバージョンが高かったのかをレポートしてくれるというものだ。

ワインの味を方程式で導き出す、専門家よりも適切な商品を推薦してくるロボット、次の行動を予測してしまうGoogle・・・、これらは全て大量データ解析が実現してくれる代物だ。人に自由意志はあるとはいえ、これらの結果は一種の集合的全能性のまねごとを可能としている。

学んだことは、人間は大量の条件にうまく重み付けができない。感情や先入観に左右されがち。物事を単純化し物語化し分類する衝動にあらがうことができないということ。

さて、大量データ解析が僕らにもたらす未来は明るいのだろうか。

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