民主主義よりも規律。平等よりも優生保護の教え『リー・クアンユー世界を語る』

B00F5NTOGIリー・クアンユー、世界を語る1 中国の野心と戦略とは?
グラハム アリソン ロバートD ブラックウィル アリ ウィン 倉田 真木
サンマーク出版 2013-10-15

リー・クアンユーの発言を編集した一冊。アメリカや中国の動向、民主主義の未来や優れたリーダーの資質等について書かれている。リー・クアンユーが理念や理論の人ではなく、実際的な人なんだということがとてもよく分かった。以下、印象に残ったところのメモ。

アメリカは世界の先頭を走り続ける

アメリカは、起業家精神より世界の先端を走り続ける。アメリカの欠点は、自身の理念(市場主義や表現の自由)が絶対的に優れるものであると思い込み、その考え方を他国にも押し続けることだ。アメリカのやり方は少なくともアメリカでは上手くいったが、アジア(韓国やフィリピン等)ではそこまで上手くいっていないのは明らかである。

気になるのはヒスパニック系人口の増加だ。彼らがアメリカの文化に影響を与えることは間違いない。アメリカの総人口に占める比率は2000年の12.5%から2011年には16.7%に拡大。米国勢局が2010年7月15日に発表した資料では2050年には30%に達すると予想している。

中国は世界の覇権を取りたがっている

中国は近い将来、アジアの覇者となることを望んでおり、そのように振る舞うようになる。その点で、近隣諸国は厳しい対応を迫られる可能性が高い。既にシンガポールは中国の属国にとして振る舞うよう要求されている。

アメリカとの大きな対立はしばらくない。なぜなら、中国にとってアメリカが必要だからだ。アメリカの技術、教育は中国にとってとても利益をもたらしている。

中国の共産党一党独裁は今後も変わらない。複数政党制民主主義への移行可能性は低い。複数政党制が中国では機能しないことは、中国の知識階級の中でのコンセンサスとなっている。

民主主義より規律が大事。遺伝で優位性が決まる。

私は民主主義がかならずしも発展につながるとは思っていない。むしろ、国家の発展に必要なのは民主主義ではなく、規律だと思っている。民主主義が蔓延しすぎると、無統制や無秩序につながり、国家の発展を妨げる。

国民や指導者に対する私の実地観察からすると、個人の能力や傾向や気質の70~80%%が遺伝的なものだ。有能になる運命にあるなら、その人は有能に育つ。

その他のメモ。

「私にとって、平等という概念は夢想である。人間は平等ではなく、社会への貢献度も違う。」

リーダーとして尊敬しているのは、ドゴール、鄧小平、チャーチルだ。ドゴールは豪胆で、根性と度胸があった。鄧小平は、偉大な男だ。屋台骨の折れた中国を変革した。

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